かつて、日本の住宅と言えば、和室がメインでした。応接室からリビング、寝室まで何にでも利用出来る万能の部屋といえます。でも、畳の上に正座する生活から、イスやベッドでリラックスすると言ったスタイルに変化するにつれて、洋室へのニーズが高まってきています。それに伴って、和室を洋室にするリフォームが増えています。
そこで、ここでは和室を洋室にリフォームする際のポイント、費用、リフォーム会社の選び方をまとめてご紹介します。
和室を洋室にしたい!リフォームを考えるきっかけは?
ライフスタイルの変化
和室は伝統的な生活において、昔から根強いニーズがあり、どんな一戸建やマンションにも必ず、一部屋か二部屋はあったものです。応接室から寝室、リビングにダイニングとあらゆる用途に使用されていたのです。
しかし、近年、「立ったり座ったり」という基本的な動きにおいて、正座しなければならないのは少し不便と見なされることが多く、段々と洋室にその用途が移って来ました。さらに、寝室が畳の上に布団を敷くスタイルから、ベッドで寝るというスタイルに変化してからは、もう、完全に洋室の独壇場となりました。
それに、和室の象徴である畳は、新しいうちはいいのですが、日に焼けて色が変わったり、使っていくにつれて擦り切れたりしますので、こまめにメンテナンスすることが必要です。また、お茶やコーヒーをこぼしたときも大変です。すぐにふいても、大抵はシミになって残ってしまいます。
そう言った背景から、普段使いの部屋は洋室と、位置づけが変わっていったのです。
家族構成の変化・人数の変化
また、家族構成の変化も見逃せません。子供や孫ができ、その部屋に和室を当てようものなら、障子や襖を破かれたり、畳が傷んだりと気を使わされます。その点、洋室なら、と、子供部屋には洋室を当てたりします。
最近では、自分たちの寝室にベッドを置く方も多くなっています。ベッドでの就寝スタイルは、床に敷いた布団よりも、寝起きが断然楽なのです。夜中に何度もトイレに起きたり、毎朝、「よっこいしょ」と布団をたたんで押入れにしまったりというのは、中腰での作業を強いられ、負担がかかります。洋室に置いたベッドスタイルの方が適しています。
そして、子供が独立した後の空いた部屋を有効活用するために、趣味の部屋に改装したりする場合があります。絵画を描いたりエッセイを書いたり、写真やスポーツの道具置き場も兼ねたりします。机やイスやラックを置くのに和室だと使い勝手がそんなによくありません。そのためか、洋室へのリフォームを選ぶ方が多くいらっしゃいます。
畳の部屋をうまく活用できていなかった
和室はあるのだが、「畳が傷むから」と、積極的に有効活用していない方もいらっしゃいます。確かに、畳は新しいうちは、「い草」のいい香りがしますし、青々とした色合いも、まるで新築の家を思わせる様な素敵な床材と言えます。
しかし、時間と共に日に焼けてベージュ色に、そして褐色に変色してしまいますし、摩擦にも弱く、すぐに表面が擦り切れてしまいます。
表替えなどのメンテナンスを定期的に行っていれば、長く畳の良さを味わえるのですが、そうでなければ、傷みやすい面倒な床材となってしまいます。
結果として、「和室はあまり使わないようにしよう」「お客様のときだけ」になってしまう方が多いのではないかと思われます。
畳の間自体は、そのまま寝転ぶことが出来るし、座布団を敷けば、応接間にもリビングにもなる優れものなのですが、それ以外での使い道が少なくなり、どちらかというと和室を望まないご家族が多いのではないでしょうか。
バリアフリーも考えたい
お年を召したおじいちゃん、おばあちゃんで、歩行に支障がある場合は、室内でも杖を使ったり、歩行器を使ったり、あるいは、車いすを使用することもあるでしょう。いくら自分より身体の小さなお年寄りと言っても、介護する人の身になれば、食事やトイレへの移動は少しでも負担が少ない方がいいに決まっています。
和室ですと、布団から起き上がり、車いすに乗せ、畳の上の抵抗を受けながら押し、廊下との段差に気を使いながら移動するということを、一日に何度も行わなければなりません。その点、洋室にベッドであれば、起こして車いすに乗せるのも負担が少なくなるし、移動もそのまま押して廊下に出ることができます。
もし、杖を使って自力移動が出来る場合でも、廊下との段差はない方がいいですよね。それに、移動経路に手すりがあればもっと便利です。
リフォームの範囲~出来れば完全に洋室にしたい
「現在、一部屋だけ和室があるが、これを洋室に改装したい」。そんなご要望が寄せられることが多いです。バリアフリーの観点からは床だけのリフォームでこと足りそうなのですが、出来ることなら、壁や天井のクロスも張り替えて押入れなどの収納もクローゼットにしてしまうという手段もあります。
別々にやれば高くつくリフォームですが、どうせ洋室化を図るなら、全部一度にやり替えてしまう方法もあります。工期も費用もトータルで見ればお得な選択です。
和室から洋室リフォームへ、4つのポイント
リフォームで使用するクロスやフローリング材を選ぶときに押さえるべきポイント、注意点などについて説明します。
壁とクロス
クロスは住まいやオフィスなどで使われる室内に貼る壁紙のことです。素材によって次のような種類に分れます。
①ビニール
②織物
③紙
④珪藻土紙(紙と珪藻土を混ぜて作られるもの)
⑤無機質壁紙(金属やガラス繊維が原料)
以上のような種類があります。
中でも最も多く用いられているのが、ビニールクロスです。他の素材と比較しても安価で品質が安定している特徴があります。耐久性にすぐれていて、掃除や手入れがしやすく、色やデザインが豊富に揃っています。
また、クロス自体に様々な機能を持たせた素材も品数が豊富です。シックハウス対策、ペット対策の防汚処理、防カビ、抗菌、抗ウイルス、抗アレルゲン、吸湿、防臭、防汚加工など、部屋の壁材に求められる要素はほぼカバーしています。
具体的な選び方としては、リフォーム後の部屋の使い方に合わせればよいかと思います。
子供部屋に使用するのであれば、表面強化タイプ、防汚加工、抗菌・抗ウイルスタイプのクロスを選択するなどです。
また、大人だけで使用することを想定しているのであれば居住性重視で、防カビや吸湿性。ペットを室内で飼われるなら表面強化と防汚タイプが効果的です。
マンションでの防音基準とフローリング
フローリングをマンションに適用する場合の注意点として、「防音基準」があります。現在の多くのマンションにおいて、近隣、特に「階下」の住民への生活音対策として、マンションの管理規約で「防音規定」が定められています。
床材に吸音機能を持たせ、階下に、足音やドアの開閉音などの生活音を響かせないようにすることが求められています。
実際のリフォームの例で言うと、和室の床をフローリングに張り替える場合、この防音規定を満たす構造にしなくてはなりません。一般的に用いられる「複合(合板)フローリング」ですと、各メーカーからこの基準に適合した製品が数多く出ているのであまり問題はありません。
一方、風格や天然素材であることにこだわる方に人気の「無垢フローリング」では、フローリング材自体に防音性能が認められていません。無垢フローリング、または、気に入ったフローリング材が防音基準を満たさない場合は、フローリング材の下に使用する下地材に吸音材を入れ、基準をクリアする必要があります。
こういった場合、畳をはがした後に防音対策用の下地を貼ります。この分だけ費用がかかります。一戸建では不要の工事なので、マンションで無垢フローリングを採用する場合には検討材料のひとつに入れておくべきです。
フローリング材とその機能
天然の木のぬくもり、時間をかけてゆっくりと変化していく風合いを楽しめるのがフローリングを採用する何よりの理由でしょう。
フローリングには大きく分けて2つの種類があります。複合材と天然の無垢材です。それぞれに、メリットとデメリットがあり、そこに求めるものの違いによってどちらを選ぶかは変わってくると思います。
複合(合板)フローリング
合板の表面に美しい木目の化粧板を張り付けた構造のフローリングです。
メリット | ①価格が安い ②色、柄の種類が豊富で、品質が安定している ③温度、湿度の変化に強く膨張や収縮、そりなどが生じにくい ④耐水、耐候性がある。傷にも強い ⑤耐摩耗性や強度にすぐれ、用途に合わせて選びやすい ⑥バリエーションが豊富に揃っている |
デメリット | ①高級感では無垢材に劣る ②踏み心地が固い ③経年劣化する ④傷が表面の単板を超える深いものだと補修が困難である |
単層(無垢)フローリング
天然の木から切り出した1枚の板を加工したもので、天然素材ならではのナチュラル感やぬくもりのある手触りが特徴です。複合フローリングと比較しても高価ですが、温かみのある手触りと、時間とともに風合いを増すことなどで、根強い人気商品です。
メリット | ①感触がなめらかであたたかみがある ②木が独自に持つ調湿効果がある ③自然の素材のためにアレルギーなどの心配が少ない ④風合いの変化を楽しめる |
デメリット | ①複合フローリングに比べて高価である ②湿度変化による膨張・収縮などでソリや割れが生じやすい ③しみ・汚れがつきやすい ④自然素材のために、木目など色や柄にばらつきがある ⑤マンションの場合、防音対策が別途必要になる |
フローリングに使用される木材にはグレードがあり、これによって、同じ種類の木でも価格が異なります。そのため、一坪あたりの工事単価が、採用するグレードと仕様によって、変化します。仕様を決める際にリフォーム会社に確認することをお勧めします。
合板と無垢はそれぞれ、強みと欠点があります。両者の特性を見極めた上でどちらを使用するか決定しましょう。無垢フローリングの場合はリフォーム会社に希望の色合いや風合い、木の種類などの希望を伝えて、現在の状態と合わせて相談してみることをおすすめします。
まずは、フローリングに何を求めるのか? 優先順位をはっきりさせましょう。
室内のバリアフリー化、安全面での考慮
トイレや台所などの水回りやリビングの出入り口、リビングに隣接する和室との段差は結構、あぶない場所です。けがに至らないまでも、けつまずいて転びそうになったり、足の小指をぶつけたりします。
現在、和室と洋室との間に段差があるのであれば、リフォームする際には、これらの段差をなくすことを検討してみてはいかがでしょうか。畳をはがし、フローリングを張る際の下地の調整で段差をなくすことが可能です。費用と工期からみると、余分な作業かも知れませんが、検討する価値はあると思います。
将来的には、床の段差の解消だけではなく、通行経路の手すり設置や、浴室の改修なども、視野に入ってくるかも知れません。
年数が経って、本当に家自体が傷んできて、どうしようもなくなり、必要に迫られてから改修をしようとすると、広範囲のリフォームが一気に必要になってきます。そのための労力もかなりの負担になってくるでしょう。
高齢者に限らず、室内の段差は危険なことが多いです。もし、介護などで、車いすの利用も考えるならば、なおさら必要性は高くなります。出来るなら和室のリフォーム時にある程度、問題点をつぶしておくといいですね。
DIYでどこまでできるかやってみよう
今流行のDIY。出来る範囲はやってみたいという方も多いはずです。そこで、ここでは自分でできるDIYの方法についてご紹介します。
畳の上に敷くだけのフローリング
フローリングカーペット(ウッドカーペット)は、畳の上から敷くだけです。リフォーム作業なしに手軽な模様がえが可能です。
ただ、畳の上に敷くわけですから、ダニやカビ対策が必要になります。畳とカーペットの間に防虫・防湿シートを挟みましょう。施工は簡単ですが、6畳分のカーペットは重量があるので、2人以上で作業すると負担が少なくてすみます。
板目方向にはカッターなどでも簡単に切ることが可能ですが、横方向には、のこぎりを用います。のこぎりは慣れないとまっすぐ切るのは難しいです。販売店でのオーダーカットサービスなどを利用することで負担が減ります。
カーペットの厚みで部屋の出入り口に段差が出来てしまう場合は、スロープタイプの見切り板を設置するときれいに仕上がります。
フローリングにチャレンジ
畳をはがし、床下の様子をチェックします。傷みや腐食はないか。湿気などの問題はないかを確認します。問題がなければ、下地の造作に入ります。
根太(ねだ)を組む
根太とはフローリングの下になる、縦方向の木材のことです。
四方の壁にぴったりと合わせて配置し、次に中心線の上、そこから左右に30センチ間隔になるように組んで行きます。
使う根太の太さは、この上にフローリング材を置いたときに、敷居までの高さになるように選びます。足りなかったり、高すぎたりすると段差が出来てしまいます。
根太の配置が出来たらビスで根太を固定していきます。
ガイドラインを引く
部屋の中心線上に置いた根太の上にフローリングを置くガイドラインを引いていきます。壁際の長さを測り、中心位置を出します。そこにチョークリールを使い、まっすぐに線を引きます。このガイドラインから左右対称に、配置します。配置するときは必ずフローリング同士のつなぎ目が根太の上に来るように注意します。
カット
一列目をカットしていきます。壁からガイドラインまでの長さを測り、フローリング材にカットするラインを入れます。引けたら、線に沿ってカットしていきます。
仮置き
カットが出来たら1列目から順に入れていきます。できたら、最後の列を部屋の隅に合わせてカットします。
張り付け
仮置きを外し、並べます。その後に根太の上にボンドを塗り、フローリングを一列ずつ置いて行きます。ゴムハンマーなどでしっかり叩いて圧着します。
圧着が終わったら、フロアークギで、固定していきます。根太のある場所に凸サネに45度の角度になるように、クギを打ち込みます。
最後はポンチを使ってしっかり打ち込みます。このとき、クギの頭が出ていると、次のフローリングの列がしっかり、はめ合わされず隙間ができてしまうので、注意が必要です。
部屋の隅の隙間処理
フローリングを張り終えたら、部屋の隅にできる隙間はコーキング材か、巾木で処理します。これで完成です。
部屋の中の物を全部出さなければならないことや、ポイントごとにしっかり完成させていかないと、最終的な仕上がりがガタガタになってしまいがちなことに注意してください。
ふすまを壁紙でアレンジして気軽に洋室に
和室から洋室へのリフォームでフローリングを替えたのにふすまだけがそのまま残っているのは、部屋の統一感を損なってしまいます。そこで床のデザインに合わせてふすまも洋風にすると解決できます。
手っ取り早くふすまを洋風にするなら、好みの壁紙をふすまの上から貼り付けるだけで、簡単にイメージが変えられます。壁紙の色・柄も直営店舗やネットショップで、無地・タイル柄、木目調、レンガ、アンティーク調といった、定番のものから個性的なものまで品数は豊富に揃っています。
ただ、いきなり、大面積を貼るなんて難しいですよね。しわになったり、気泡がはいったり、ゆがんだりして、最初はきれいに貼れないものです。こうした苦労もDIYの醍醐味なのかも知れません。
押入れをチェック
和室から洋室へのリフォームでは、押入れとクローゼットでは奥行きに違いがあるため、押入れをどのようにリフォームするかが、成否を分けます。そのままの奥行きでクローゼットにする場合、背面に当たる部屋に本棚を作り、奥行きを調節する方法、あるいは、ウォークインクローゼットにする場合があります。
布団をそのまま収納したい場合は、内部はそのままの方が使いやすいです。押入れをクローゼット化する場合、布団を上下段に分けていた中間棚を撤去、あるいは、改造する必要があります。作業量が大きくなり、DIYの範囲を超えてしまうかも知れません。扉は引き戸や折れ戸などのタイプで多様な種類からの選択が可能です。
本格的な工事(畳をはがしてフローリング、壁を取り替える)
本格的に部屋の間取りまで変えてしまう場合は注意が必要です。壁の奥にはコンセントや配管などがあり、専門的な知識がないと手をつけてはいけないものもあり、その様な場合は専門業者に依頼しなければなりません。
正確な知識もないまま、配線や配管をいじってしまうと、最悪の場合火災の原因にもなったりするからです。
こんな場合は、自分たちで何とかしようとは思わないでください。困難が予想された時点で、専門のリフォーム会社に依頼するのが一番です。
和室から洋室へのリフォームの費用とポイント
和室を洋室にリフォームする場合には、どこまでの範囲を工事するのかをまず検討する必要があります。ふすまのみ変える場合や、布団を使わなくなったので押入れをクローゼットに変える場合、畳をフローリングに変える場合など、さまざまなリフォームパターンがあります。
床をフローリングに
一般的な6畳の和室を畳からフローリングにリフォームする場合の費用は20万~30万円です。畳を撤去してフローリング材を張るだけの工事と思われがちです。実際には高さを調節するための下地材の設置工事も必要になってきます。マンションであれば遮音材、断熱材なども敷設します。
大抵、畳の厚みが4~5センチなのに対し、フローリングは12ミリくらいの厚みとなります。そのままでは段差ができてしまうため、畳をはがした後に下地工事を行い、廊下や隣接する部屋との段差を解消します。
また、床の下地には根太(ねだ)という縦方向の下地材が入っていますが、畳の場合、455ミリの間隔で根太が入っていますが、フローリングの場合、そのままだと、強度が持たないので、根太の間隔を300ミリ程度まで配置し直します。
さらに、築年数の古い住宅では畳の下に断熱材が入っていないケースもあります。より冷えやすいフローリングへ張り替える場合、根太の施工前に断熱材を追加敷設します。
<注記>
マンションの場合は防音性が管理規約で定められている場合が多いです。具体的な「防音規定」「遮音等級」が決められています。最近のマンションではL-45以下のフローリング材が主流です。これとは別に「ΔL(デルタエル)等級」というのもあります。こちらは、大きいほど遮音性が高くなります。複合(合板)フローリングの場合は、規格に決まったものがあります。
壁と天井のクロスを張り替え
和室の壁と天井を洋室仕様のクロスにリフォームする場合、6畳間で費用は10万~20万円です。
壁や天井のリフォームの場合、実際に使用するクロスの長さ(m)単位、あるいは、平米単位で料金が変わるため、施工会社から出される見積書をしっかりチェックしてください。
天井と壁、壁と床の継ぎ目には、巾木(はばき)や廻り縁(まわりぶち)と呼ばれる長い板材で仕上げる工事も行われます。巾木はデザイン性を高めるほか、掃除の際にクリーナーの先端が壁に当たったり、家具の移動の際にぶつけにくくしたりする役目を果たします。
なお、壁・天井の工事を床のフローリング工事と同時にリフォームする場合は、これらセット価格で出来る場合が多いので、どちらか迷っていらっしゃる場合はご検討ください。
両方で、費用は15万~35万円くらいです。
戸建の壁の構造は、和室と洋室で異なります。床の間や欄間(らんま)などがある戸建の和室は「真壁(しんかべ)」と呼ばれる柱を露出させるタイプのものですが、洋室の壁は「大壁(おおかべ)」と呼ばれる柱を見えなくするようになっていることが一般的です。
従って、和室から洋室の壁に変更するときには、石膏ボードなどを張り、壁の厚みを調整する必要があります。
マンションの場合は、和室は洋室と同じ大壁であることがほとんどのため、リフォームは工期も費用も少なくてすみます。
押入れをクローゼットに
押入れをクローゼットにリフォームしたいときの費用は8万~25万円くらいです。
一間(1.8m)幅の押入れの奥行きは80~90センチですが、一般的なクローゼットの奥行きは55~60センチであるため、この30センチほどの差を考慮する必要があります。高さが異なる2本のハンガーパイプを設置するなどの工夫をするのがおすすめです。
工事内容としては、ふすまを撤去して折れ戸などの扉材を取り付け、中間棚を撤去し内側の仕切り材やハンガーパイプを設置する工事になります。
天袋(てんぶくろ)部分についても、活用するために物を出し入れしやすいよう、跳ね上げ式など手前に引くタイプが収納に便利かと思います。
なお、クローゼットの壁面が結露してしまう可能性がある場合(現状で湿度が高いと見込まれる場合)は、断熱材の敷設も検討する必要があります。床材の補強工事が必要になる場合も多いので、リフォーム会社の担当者から具体的な工事内容についてしっかりとした説明を受けておきましょう。
ふすまを洋室建具に
間口が75センチ前後のふすまを、リビングなどにある洋風のドアに付け替える場合、工事費用は8万~15万円くらいです。
簡便な方法は、建具本体と敷居レールの交換のみで完了する引き戸への変更工事です。
開き戸にリフォームする場合は隣室や廊下との段差を埋める工事もプラスしなければなりません。
商品価格は建具のグレードによって大きく左右されます。開閉のスムーズさやストッパー機能などを比較しながら適切なドアを選択しましょう。リフォーム会社の担当者からのアドバイスは大いに参考になります。
和室全体を洋室に
6畳間の和室を全面的に洋室にリフォームする場合にかかる費用は50万~100万円です。
床材、壁紙クロス、天井材張り替え、押入れクローゼット化、建具の変更と、全ての工事を行います。障子窓の箇所に新たにカーテンを取り付ける場合は、カーテンレール設置用の下地補強を入れてもらうといいでしょう。
マンションの和室のリフォームの場合では、壁の工事が容易なため、費用は50万~60万円に抑えることが可能な場合が多いです。
費用はあくまでも、この価格帯が多いという概算値であり、実際には、工事内容、部材の価格、下地の劣化状況などによって、費用がかさむ場合があります。詳しくは、複数のリフォーム会社に見積を取り、現在の建物の状況と工事内容の説明を受けてください。
リフォーム会社を選ぶポイント
DIYとの違い~仕上がりはリフォーム会社の方が圧倒的に「キレイ」
ホームセンターに行けば、色んな素材や工具を売っていて、意外と安く入手でき、DIYでも、いろいろなことが可能になっています。そんなDIYも人気ですが、本格的な工事ともなると予想以上に労力と器用さが要求されます。そして、やっぱり、プロの職人さんだけあります。仕上がりの「キレイ」さは専門のリフォーム会社の方が圧倒的に有利なのです。
フローリングやクロス張り替え工事の工程
張り替えを行う場所などによっては異なりますが、基本的に家具を移動して保管した後に養生をし、それから既存床の解体・撤去作業を行います。必要があれば下地工事を行い、フローリングや壁のクロスの仕上げ工事を行った後、室内の清掃と家具の移動をして完了です。
DIYだと、元々の作業計画がゆるい(遅れても誰にも迷惑がかからない)ことから、予定していた工程通りにことが進まないことが多いです。でも、「休日の最終日夕方になってしまったが、まだ終わりのメドが立たない」などということになると困りますよね。
キレイな仕上がり
プロが施工することにより仕上がりに大きな差が出ます。特に部屋の隅の処理、壁側の仕上げ、カット面などの細かい部分に明らかに「職人の技」が現われます。
スピーディー
また、簡単な部屋の飾り付けや小さな棚を組み立てるなどの「気軽なDIY」とはことなり、フローリングの張り替えなどの「本格的なDIY」は、実際にはかなりの「重労働」となります。慣れている人であればまだしも、初心者の場合は最初に予想していた以上に体力を消耗し、作業が思ったように進まないといった可能性もあります。
最悪のケースでは途中でもう疲れてしまって、見えない場所や隅っこを「やっつけ仕事」で終わらせてしまう場合も。しかも、手を抜いたらその分、それが見る目をもつ人にはそう見えてしまうものです。せっかくの高価な素材を使ったのにもったいないですよね。
そこをリフォーム会社に依頼することで、重労働をせずにすみますし、また、自分たちで行うよりも短時間でスピーディーに「キレイ」に張り替えを行ってくれるため、時間を有効に使うことができます。
アフターケア
リフォーム会社に依頼する場合には、アフターケアを受けられることもDIYにはないメリットです。施工後に何らかの問題が起きたときも、アフターケアが充実したリフォーム会社に依頼していれば適切な対応を受けられるため、万が一の場合のための「保険」になります。
床下の老朽化、壁の裏側など素人ではわからない問題も
いざ、畳をはがしてみたら……「想像以上に下地材や土台が劣化していた」「断熱材が入っていないことを初めて知った」などといった場合があります。これらは実際はがしてみるまでわからないことが多いのです。
下地材の老朽化の判断もそうですが、土台のゆがみまでは素人が一見しただけではわからないこともあります。ぜひ、専門家に見てもらい、大きなトラブルになる前に修繕しましょう。
実績が豊富で、好みや要望に合わせて適切な方法を提案できるか?
工事実績が豊富であれば、家に関する好みや要望をどうやったら適えられるか? そのノウハウが充実しています。トラブル箇所を修理するだけでなく、どうすれば、もっと住みやすくなるかを提案できます。
内装工事以外の問題にも対応できる
傷んでいるのが下地材だけの場合でしたら、その場で処置ができますが、これが、他の場所、例えば床下の配管からの水漏れなどがあった場合、そちらの対策工事も必要となり、内装工事だけでなく、水回り工事も必要となります。
内装工事以外のことでも対応できる、信頼できるリフォーム会社を見つけ、そこと普段からおつきあいをしておくと、いざというときの安心感が違います。
スマシアの強み
・実際に専門工事に携わってきたので、きめ細かな提案と施工ができる。
・自社職人が在籍しているので、お客様の要望に対してスムーズに対応ができる。
・対応が早い。
・女性職人が在籍しているので、男性に部屋を見られたくないと言う方にも対応できる。
・自社施工なので、中間マージンや経費をのせない分、良いものを安く提供できる。
・新潟県上越市と中越市に本拠を置き、県内のお客様との距離感が近い。
地域密着型の会社です。長くおつきあいしていただくことで、より、その良さを実感していただけるはずです。
まとめ
バリアフリーが出来ていなければ危険でもあります。フローリングは床の段差をなくすようにしましょう。DIYは意外と労力がかかります。その上、仕上げにも差が出る一面も。
専門の工事を数多くこなしているリフォーム会社に依頼することで、短期間でキレイに和室の洋室化リフォームが可能になります。